巣箱を支える私の手の中で、ブルブル震える小さな命の震動が伝わってきた。
蜂がいっぱいいる巣箱を取り扱うなんて、怖いのかな?と、少々不安もあったけれど、行ってみると、恐怖心なんてものはまるでなく、未知なる蜂の世界にすっかり魅せられてしまった。
先日、日本ミツバチの蜂蜜採りに参加させてもらったのだ。
巣箱を置いてある光景は何度も見たことがあるけれど、その中がどういう風になっているかなんて見たことも、まして想像したこともなかった。

こもれびがキラキラして、神聖さを感じるような、とても空気のきれいな場所に巣箱はあった。
まずは、巣箱チェック。中の様子を下から覗いて、巣の出来具合いを見る。

ミツバチがぎっしり!巣箱いっぱいに詰まっていると、私では重たくて持ち上がらないほどだった。

巣箱をコンコンと小槌でたたいてミツバチさんを移動させる。下から見た巣はこんな感じ。

これは巣箱の下部分。開けると、入り口付近にミツバチの何倍もの大きさのスズメバチの死骸が・・・。
日本ミツバチたちは、皆で力を合わせこんな大きいスズメバチをやっつけることができるらしい。

作業している間も、花粉を集めて帰ってきた働きバチ達が巣に入ろうとしている。
足にいっぱい花粉をつけた姿はなんてかわいい!

天板をはずしたところ。この一番上の段のハチミツがつまった一番いい部分だけをいただく。(下段部分はまだ幼虫がたくさん入っている)

こちらは2つ目の箱。見て!こんなに対角線上にきっちりまっすぐに巣を作ってる!

ハチミツがつまった巣。ひとかけら口に含むと、想像以上の量のハチミツがジュワ~と口の中にあふれてくる。
こんなの食べたことないっ!と大興奮。ミツバチさん達が作る魔法の食べ物。

小さな6角形の巣にはオレンジや黄色の花粉が入っている。これを、ハチ達が作ってるなんて・・・
小さなミツバチ達が繰り広げる、奇跡のような営みに、感動しっぱなしの1日だった。

すがすがしい秋風が吹き、隣の田んぼで行われていた稲刈りのにおいで、部屋がいっぱいになった。
ああ、いつの間にか秋だ・・・
今年の夏は頭をひねってしまうぐらい、短かった気がする。
そして、こんな異常気象だった夏も今までなかったなと思う。本当に水遣りした記憶がないくらい、雨ばっかりだった。
うちの畑(庭)を見ても、今年の異常度を図れる。
それは、かぼちゃ。

朝起きて、窓の外をみると、☆マークのような大きな黄色い花が庭中に咲いていた。

かぼちゃの勢いは誰にも止められず、ついに今では、シダレモモをかぼちゃが乗っ取ってしまった。
これはひょうたんかぼちゃ。木の上でプラプラ実をつけ、見下ろしている。

八朔の木だってこの通り。
うちの庭はかぼちゃ天国。
と思ったら、

こちらでは、ササゲ(小豆みたいな豆)が柿の木を登っていた。
毎年、祖母の代から収穫しているササゲだけれど、こんなにツルを伸ばしたのは、見たことがない。
かぼちゃにしても、ササゲにしても、水をいっぱい含んだ湿気のある場所がいやで、上へ登っていったのか、それとも、今年の8月は日照時間が少なかったので、太陽を求めて空へ向かったのか・・・
いつもとは違う畑の風景を見ながら、穏やかな秋の日々を願います。
東京へ行っていた1週間とその準備に明け暮れていた1週間を足すとほぼ2週間、私は畑をほったらかしにしていたことになる。
そしてやはり、こんなに月日が流れたのかと目も疑うほど、庭も畑もジャングルになっていた。
連日続いていた雨のせいで、腐って駄目になってしまったものもあるが、綿に関しては、ありがたいことに、驚くほど育っていた。

手前のもみじのような葉っぱが和綿。奥の濃い緑の葉っぱが米綿。
元気にもりもり育ち、なんともう綿が実っていたのだ!

かわいい!
やわらかい真っ白なほわほわを見ているだけで幸せな気分になる。

これは米綿の花。上を向いて咲いている。

花が終わると、桃のような果実をつけ、それが弾いて綿が顔を出す。

これはオーガニックコットンの花。和綿もそうだが、下向きに花をつける。
どれも同じような花をつけるのだけれど、やはりオーガニックコットンの花は、繊細でやさしい感じがする。

そして、小さいけれど、桃のような果実が出来始めている。

まずは和綿が5つ収穫できました。
今年は豊作の予感!
絞り染め。
体験程度にやったことはあるが、絞りに対して、さほど興味を持っていなかったように思う。
スウェーデンから帰国してから、日本の染織に少しでも触れたいと思い、細々と藍染めの教室へ通っている。
そこで先生が、絞り染めっていうのは1番藍染めの魅力を引き出しやすい技法です、なぜなら1枚の布に、濃い色から白までの多彩な藍色が表現できるからです。というようなことを言っていた。
確かに、絞って模様を作るからこそ、できる表現がある。
型染めにばかり興味を持っていた私だが、今年はなんとなく、絞りに挑戦してみようと決めている。
絞りと言っても、本当に様々な絞り方があって、その奥深さに私はびっくりしてしまった。
最近挑戦した、階段絞りと呼ばれるもの。

タイの手織りの茶綿地にちくちく縫い進めていく。これだけで何かアフリカの布の模様みたい。
もうひとつ絞りでびっくりするのは、とても時間がかかること。
小さな布でこんなに時間がかかるのだから、大きな布になると・・・大変だろうな・・・

全部縫い終えた後、糸をひっぱっていく。
そうすると、規則正しく折り紙のようにきれいに折りたたまれていく!大きさや絞り方によって、この絞った感じもオブジェみたいに見える。

藍で染めたあと、糸を解くと、このような模様が現れた。階段部分は細いラインで表現されている。
糸を切っていくときの、どんな模様がどんな風に出てくるのかを心待ちにしている時間が、たまらない。
ほー、こんな風になるのか。
じゃ、こういう風にしたらどんなになるのかな、こんな模様もできるかな・・・と考えていると無限だけれど、試作にこんなに時間がかかるのだから・・・
私の絞り修行はまだまだ遠い道のりのようです。
布博でブースに立っていると、布のデザインをされているんですか?と何度か聞かれることがあった。
そう聞かれると、やはり「ハイ」と答えていた。
でも実際は、そう答えることに、少し違和感があるなと思っている。
自分で作っていることに変わりはないのだけれど、私はデザインをしているのとは少し違う気がするのだ。
世界中の様々な民族や国の女性達が昔からそうしてきたように、暮らしと共にある布を作ることは、生きる上での本能的な営みなんだと思う。
家族を思い、守るための布。
皆の憩いの布。
自分を表現する布。
あたたかさをもたらす布・・・
私を布づくりへ向かわせる何かは、そういう本能的なものではないかな・・・と思っている。
暮らしの中にあるものが、模様となり、布になる。
そんな布が、誰かの暮らしの中の1かけらになってくれていると考えると、とても幸せなことだなと噛みしめるのです。
3日間の布博を終え、しばし放心したように東京に滞在し、ようやく愛媛に帰ってきました。
たくさんの方々にお会いすることができ、家にこもって制作を続けている私にとっては、とても刺激的な3日間でした。
足を運んで下さった方々、本当にありがとうございました。
そして、sun and snowの布やピイスフウドのお米をネットで注文いただき、メールでやりとりをしていた方々と、実際にお会いして話すことができ、こんなご縁が生まれたことが、何よりうれしかったです。
ありがとうございました。
何もかも初めての布博。
緊張のあまりか、前日はほとんど眠れず・・・
妹ちゃんのお手伝いで、なんとかオープンには間に合いました。

森の布をバックに

iro-moyoやka-ju-enの布など、様々な布のものを持っていきました。

森の布コーナー
こんなに布好きの方がたくさんいるんだと、圧倒されたイベントでした。
細々と作っている布を、たくさんの方に手にとって見ていただき、またお話することができ、とても良い機会となりました。