
緑が美しい季節、前々から気になっていて、行ってみたかった内子の山の方へ、出かけた。
最初は紅葉ヶ滝。
蛇がにょろりと入口にいただけで、日曜日だというのに誰にも会わない。
厳かな空気が流れているような気配を感じつつ、しっとりとした新緑の中を歩く。

奥にあるのが紅葉ヶ滝。
滝からのひんやりした冷気、そこへ降り注ぐ太陽の光、そして眩しい新緑の緑。とても美しく、その透き通った空気が体に染みいるようだった。

そして次なる場所へ、木の橋を越え、ずんずん山の方へ進んでいく。
そろそろ、こんな山奥に本当に・・・?と不安になった頃、目の前が開けて、秘境が現れた。

天空の田んぼじゃ~!と歓声をあげてしまうくらい、山の上にこんな立派な棚田があった。(泉谷の棚田)
日本の棚田百選にも選ばれているらしい。
こんな山に住んでいる人がいる。向こうの山にも集落が見える。昔の人ってすごいな。ただただ感嘆してしまう。そして今も、その暮らしを守っている人がいることに、感謝である。

そして最後に訪れたのは「だらり権現」というところ。
石鎚山信仰の拠点として開山した場所らしい。まず、巨大な岩に圧倒される。

階段は、岩のトンネルみたいな・・・洞窟みたいなところへ続いていく。
とても不思議な場所である。

こんな岩の隙間のハシゴを登り、

そして最後には石鎚山と同じく、鎖が待っている!

岩の上の頂上。ずいぶん高いところへ来たもんだ。あんなところにも人が住んでる。あんなところにも!こっちの山からあっちの山の人達の暮らしを見る不思議。
パワースポット?なんて簡単な言葉で言い表すのも嫌だけれど、神々しい何かに包まれているような場所だったのは確かだった。
こんな場所があったなんて、知らなかった。
木を切る音がしていた。田畑を守り、林業を営み、山の中で暮らしている人達がいる。同じ日本でも、同じ愛媛でも、なんて違うんだろう!
神々しい美しい自然と、そこに暮らす人々に感動した1日だった。

新緑をいっぱい浴びて。

フーっと深呼吸。
ひんやりした空気が、岩と岩の隙間から白い霧のように出てきている。
緑であふれる風穴へ行った。まさにここは天然のクーラー。
風穴のふもとに石垣でできた窪みがある。そこに、見たこともない青い花が咲いていた。

後から聞くと、ヒマラヤケシという名前だそう。
不思議な青色をしている。
調べてみると、花の寿命は4、5日。標高3000メートルから5000メートルのヒマラヤ、チベット高原に自生する高山植物で、幻の青い花とも言われているみたい!

曇り空の隙間から、柔らかい日差しが、ヒマラヤケシの上にだけ降り注ぎ、神秘的な光景だった。
深呼吸をしに来たくなるお気に入りの場所です。
25日(水)で、ヒナタノオトでの展示も終わりました。
いつもお店にいるだけで、あたたかい気持ちにさせてくれるヒナタノオトとそのスタッフの皆さん。

そして、今回ご一緒させていただいた、佐々木ひとみさんと飯野夏実さん。
それぞれに、独特の世界観を持っていらっしゃって、すてきな方々でした。


飯野さんの陶磁・卵にろうけつ染めで描くピサンキ。

佐々木さんのジュエリーとオブジェ。


私の布もの。
足を運んでいただいた方々、本当にありがとうございました。
春夏秋冬・・・
亡き祖母の家に私が引っ越して、もう1年半になる。
敷地内には畑もあり、所狭しと、雑草も含め、四季折々、いろんな植物が育っている。
私は一緒に住んだことがないので、祖父や祖母の生活はどこか遠いものだった。亡くなってしまった今となっては、いろんなことを聞きたくて、残念に思ってしまう。
だけれど、ここに住んでいると、祖父や祖母が育てていた植物達が今もなお命をつないでいて、そういう植物に出会うたび、私は祖父や祖母の面影を感じることができる。祖父と祖母から受け取ったもののような気がして、きっとどこか違う場所にあったら見向きもしない花でも、なぜか愛着を感じてしまうのだ。
毎年、どんなに耕されても、畑にひょっこり現れる矢車草。祖母がずっと飲んでいたハブ茶を作るエビス草。夏になると百日草が咲き、冬に実をつけるナンテン。
祖父や祖母の日々を記憶しているかのように、大地の営みは繰り返される。
そして、そこに私の暮らしが重なり、季節を巡る植物図が出来上がった。

巡り来る季節と大地への讃賞をこめて。

25日(水)まで、ヒナタノオトにて展示しています。

旅する手仕事
2014年6月13日(金)~25日(水)
飯野夏実(陶磁・ピサンキ)・佐々木ひとみ(ジュエリー)・sun and snow(布)
ヒナタノオト www.hinata-note.com
〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町7-13セントラルビル1階
12:00~19:00(土日18:00まで) 木曜休み・最終日16:00まで
新しく作った植物柄の布、スウェーデン滞在時に作ったka-ju-enの布も出展予定です。
初夏どころか、真夏のような暑さのここ数日。
さて、いつの間にか過ぎ去ってしまった春の数カ月、私は何をしていたのかな?と考えると、ほぼ図案作りだった。
図案はちょちょいって描けるものではなく、私の場合、通常1つを仕上げるのに1カ月くらいはかかってしまう。
この春、取りかかった図案は2つ。
1つ目は、森の布。あの伊予柑の布と同じように、以前制作した森の布を、もう1度描き直し、生地巾大の大きな版で職人さんに刷ってもらうことにしたからだ。
基本は以前の森の布と同じなのだけれど、少し気になるところなどを手直ししつつ、図案を描いていく。

しかし、描けども描けども・・・終わらない。
この森は、私が住んでいたスウェーデンの北の方のイメージなので、描きながら、そこでの冬の日々や、春に聞こえるパラダイスのような鳥の歌を思い出したりした。
森のディテールをいっぱい詰め込んだ図案は、さてさてどのような版になって出来上がるのか、楽しみである。

そして、もう1つは新しい図案。
春夏秋冬をテーマに作った植物柄。
頭の中にある図案を形にするのは、自分でもどんな図案が出てくるのかワクワクドキドキする作業。
春から冬にかけて、季節と同様、ぐるりと回っている図案になった。

ふと、もし、今スウェーデンにいたら、全く違う植物を選んでいただろうなと思った。
それでも、リネンの花や、ナスタチウム、タンジーなどは、スウェーデンから帰ってきてから植えたもの。
和のような洋のような・・・図案になった気がする。

これは春の1部。フキやスミレ、ヘビいちご、麦、矢車草、ナスタチウム、ドクダミ、オニタビラコ、ハルジオン・・・