2017-07-02
ベリー摘み
ある日、川沿いを散歩していたら、キジの夫婦に出会った。後ろを振り向くと車がビュービュー走っている通りがあるのに、一歩中に入ると、鳥のさえずりだけが聞こえるような静かな空間が広がっていて、なかなか私は散歩コースとして気に入っている。
前に住んでいたスウェーデンのエーランド島には世界遺産にも指定されている、バイキング時代から手付かずの大地がただただ広がっている場所があった。そこへ散歩しに行くのがお気に入りだったのだけど、全く次元の違う場所ではあるけれど、ここに来るとなんか思い出す。
小さな牛の牛舎まである。
その日は川沿いの草むらが大規模に草刈りされていて、中まで入ることができたので、草むらに降りてみた。
そうしたら!
見つけてしまった。
片手に乗せながら、摘んでいたけど、すぐいっぱいになる。ただ散歩に来てるだけなので、何も袋らしきものは持ってないし、落ちてもない。草で籠を編む?いや、もう日が暮れそうだし…
今日のところは仕方ないので、唯一持っていたちいちゃいハンカチに包んで持って帰ることに。
それでも小さい瓶に1瓶ジャムが出来た!
野生のベリーからジャムを作るなんて、山ではない町に住んでいる私にとってはとんだ贈り物である。
数日雨が続き、次に袋を持って同じ場所を訪れた時には、もうほとんど終わってしまっていた。
もう草も育ち始め、また違う植物がすべてを覆い隠す勢いではびこり始めている。
あの日の、偶然の出来事に想いを馳せつつ、朝のヨーグルトにベリージャムをかけ、味わっている。
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