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2014-02-03

小さくて大きいプリント

ここ最近、sun and snowとしてのデビュー作とも言える、ka-ju-en(果樹園)という柄を再版し、プリントしていた。

スウェーデンで制作したものだったので、これを日本でプリントするのは初めて。

そして、小さい版を使うのはとても手間がかかるので、この時に少し懲りたのか、なんとなく、その後はわりと大きい版を使うことが多くなっていた。

まずは1版目。このように交互に1つおきに刷っていく。

乾いたら、またその間を埋めていく。

うちの台が2.5mなので、このサイズの版だと横に4回縦に7回置ける。すなわち、1色につき、28回。3色なので、合計84回刷る。

そして、1色刷るのに、2回に分けるので、合計6回、その間の乾燥時間を見ると2,3日がかりだ。

1回でも失敗すると大変なので、始める前は自然と気が引きしまる。

2色目の前半。

2色目後半が終わったとこ。朝日がまぶしい。

3色目前半を刷ったところ。

効率の良い順番を考えたり、刷り具合を均一にするように気をつけたり、送りが間違わないよう、インクが飛び散ってしまわないよう・・・緊張する時間である。

そしてひとテーブル分刷り終わると、ほっとする。

小さいプリントも、こんなに大きくなる。

そういえば、

「repetition・リピテーション」

ていうものに、はまったのは大学の頃。

この永遠に続いていく世界になぜか惹きこまれて、布を作るようになっていた。

時間はかかるけれど、私の体と私の小さな作業場には、ぴったりの版のサイズだなと愛着が湧いてきた。

そして、この小さなリピテーションの布を刷ることで、初心に返ることができた気がする。

 

 

 

 

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