表裏一体
野草について書きましたが、そういえば、昨年の春も姉から母に野草料理の本が送られてきていて、私はそれを興味深く見ていたんだった。そして、間違った草を取ると危険だからと思い、図書館で毒草辞典を借りてきたことがあった。
それが、開いてみると、その本のあまりの恐ろしさに、衝撃・・・。麻薬のような植物もあり、(あ、いわゆる脱法ハーブか!?)良く使えば薬となり、量を誤れば、命も落としかねない。小さい頃、よくおままごとでブドウジュースにしていたヨウシュヤマゴボウの実は、本当に飲むと毒だったと知り、こういうこと学校では教えてくれなかったなと飲まなかったにせよ、恨めしく思ったり・・・
食べはしないが、私がかわいくて好きだな―と思っていた花は毒を持っているものが多いこともわかった。クリスマスローズにオキナグサ、スズラン・・・。毒を持つことで身を守っているのか、それとも毒を惑わす偽りの姿なのか・・・。毒があるものに魅かれるのは不思議だな。
水仙の球根も毒。
私は、以前、春一番に咲くフクジュソウでシルクのスカーフを染めたことがあった。
透き通るように美しい黄色を取りだしたかったのだ。スカーフは淡い黄色に染まって喜んでいたが、ああ・・・その本で見ると、フクジュソウも毒だった。
身につけるものに毒で染めるなんて・・・。引き出しの中に入れたままでそのスカーフは使ったことはなかったので、ちょっとほっとしたが、ちゃんと植物を取り扱う上で知っておかないといけないなあと反省である。
食べ物で言えば、梅干しだって、青い梅のままでは、毒。ナツメグだって、スパイスに入れるけれど、大量に摂取するとよくない。ナンテンの実もセキ止めなどの薬用になる半面、量を誤れば有毒らしい。
表裏一体・・・
何事も表と裏の2面性を持つものなんだなと実感することがよくある。
何が良くて悪いかのバランスは自分の判断次第。できるだけ、正しい知識を持ち、判断できるようでありたいなあと思うのですが・・・
ヘビいちごの花が咲きはじめました。
ちなみにヘビイチゴは毒ではないみたい。食べてもスカスカで味がなくて、おいしくないらしい。
昨年は、ヘビイチゴの実は薬になるというので、お酒に漬けて、虫さされ薬を作った。
もう1年が過ぎゆくのかと思うと、季節の巡りの早さに驚くのと同時に、変わらずやってくる植物達に感謝です。