2011-04-07
春の音
外に出ると まず 音がする。
春の音。
ちょろちょろ水が流れる音に耳を澄ます。雪解けの音。
日に日に種類が増える 鳥の声。
そして人々は新しい春の鳥を見かけると 報告し合う。
世界はこんなにも明るかったのかと 外へ出るたび目を細める。
ベルリンでは 冬の間中 散歩の犬達が道端にフンをして、そのまま放置しておいたせいで 今の時期 雪が溶けて道端は 恐ろしいほど犬のフンだらけなのだそうだ。
そんな話を思い出しながら歩いていた私は あまりの暑さに毛糸の帽子と手袋をぬぐ。
日差しがきつい。
そして昨日 今、最大規模にオゾン層が破壊されているというニュースを見たのを思い出した。 北極圏から~千キロ(数字はうろ覚えなので書きません)のスカンジナビア半島を含む 広範囲で破壊・・・とあった。ということは 今私は オゾン層に守られていないのか・・・ この目も開けられないほどの日差しになんだか納得をした。
最近 こういう見えない恐ろしいことを聞くにつれ 今までの危機感のなさや知識のなさ(その問題に対する興味のなさ)を改めて反省する。
歩いていくと 雪と雪の間から水が湧き出しているところを見つけた。
海も川も湖もどこもかも凍って その上に雪が積もって白一色の冬だったので、自然の水を見るのも大変久しぶりだった。 あの水たまりを見ても心が躍ったくらいなので この生きている水は見ているだけでおもしろく、この水がこの広い大地へ浸透し 生命力を宿して行く様子を想像しつつ 私はしばらく眺めていた。
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