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2009-07-17

スランプ

 日本食の評価はどこへ行っても高い。
しかし外国人の舌に日本食がどんな味がしているのかいまいち想像がつかない。
あのほーっと落ち着くようなだしの旨さなんてわかりっこないって思ってしまう。
味覚の形成は生まれた場所によってどんな食で育ったかで決まるのだろうか。
個人においても年齢、体調やホルモンの状態のよっても(生理の時とか)味覚は変化すると聞いたことがある。
ここ最近味覚がスランプ状態。
夏と言えば、そうめん。きゅうりにとまと、オクラにナス、ゴーヤ。冷奴。
暑い夏に食べてうまーいと思うものがいっぱいある。
寒い冬にはおでんや鍋。すき焼き。湯豆腐。
寒い冬もうれしくなるたべものがいっぱいある。
しかしこちらの食事はとても淡白。
味つけと言えば、塩、こしょう、オリーブオイル、ビネガー、そしてありとあらゆるハーブ。
そして乳製品。
もちろんおいしいものもたくさんある。
キッシュやスープ、豆のサラダ、おいしい焼きたてのパンにいろいろな種類のパテ。考えるととてもおしゃれな食事であるのだが。
寒い暗い冬を越え暖かい春、夏が来たけれども、スイカが食いてぇというほどの暑さでもなく、難なくカルボナーラが食べられるくらいの涼しさのせいなのか、いまいち食事がつまらない。
そして、スランプに感じる理由のひとつに、私が少し濃い目に味付けをして作った日本食にしても、いつでも外国人はとりあえず食べる前からどばどばとソイソースをかけて食べるのだ。
それを見て、おいしいとは何なのかと疑問に思った。
ケーキだってお菓子だってやたら甘い。甘いからおいしいに決まってる。
そして以前、「おいしいものとはサトウとアブラだからね」とアブラーメンをうまいうまいと食べている時に聞いた友達の一言を思いだした。
ここの人達にとっては、甘くて、脂肪分がいっぱいで味が濃ければおいしくて、あっさり薄味はおいしくないのか。。。
料理はその素材をおいしく食べられるようにする行為であってその行為が素材を消してしまっては意味がない。素材の味を生かすとかうまみを引き出すとか、素材に対しても繊細な心遣いで接し、それを味わえる舌でありたいなとつくづく思う。
自分の味覚を確かめるべく、あっさりの和食をつくって舌で味を確かめてみた。
やっぱり、ほーっとだしの旨みに落ち着く。
日本生まれのこの舌にはやっぱり和食が世界一。
ここスウェーデン。夏と言えば・・・・

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