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2014-06-21

“4seasons”という布

春夏秋冬・・・

亡き祖母の家に私が引っ越して、もう1年半になる。

敷地内には畑もあり、所狭しと、雑草も含め、四季折々、いろんな植物が育っている。

私は一緒に住んだことがないので、祖父や祖母の生活はどこか遠いものだった。亡くなってしまった今となっては、いろんなことを聞きたくて、残念に思ってしまう。

だけれど、ここに住んでいると、祖父や祖母が育てていた植物達が今もなお命をつないでいて、そういう植物に出会うたび、私は祖父や祖母の面影を感じることができる。祖父と祖母から受け取ったもののような気がして、きっとどこか違う場所にあったら見向きもしない花でも、なぜか愛着を感じてしまうのだ。

毎年、どんなに耕されても、畑にひょっこり現れる矢車草。祖母がずっと飲んでいたハブ茶を作るエビス草。夏になると百日草が咲き、冬に実をつけるナンテン。

祖父や祖母の日々を記憶しているかのように、大地の営みは繰り返される。

そして、そこに私の暮らしが重なり、季節を巡る植物図が出来上がった。

巡り来る季節と大地への讃賞をこめて。

25日(水)まで、ヒナタノオトにて展示しています。

 

 

 

 

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