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2013-03-26

野草暮らし

姉から若杉友子さんの本が送られてきた。

とても売れている本らしく、よくよく見てみると、この田舎の本屋でも若杉ばあちゃんの本はベストセラーコーナートップ10に2冊も飾られてあった。

読んで、今こそ食生活について彼女の言い方を借りれば「食い改める」時だとつくづく思った。

ありがたいことに、私の住んでいるこの祖母の家では、比較的若杉ばあちゃんの本に書いてあるようなことが実践しやすい環境である。さっそく庭に出て、野草(今まで雑草と呼んでいたがこれからは野草と呼ぼう!)を摘んでみた。

つくし、菜花、にら、よもぎ、つくしの手前は三つ葉(どれも勝手に生えてきたもの)

菜花はおひたしにし、ばあちゃんの真似をして、つくしはにらやよもぎと一緒にカンカン熱したフライパンにゴマ油を入れ、炒め、醤油だけで味付けしてみた。

そしたら、今まで食べた何よりもおいしくて、びっくりしてしまった。つくしも今までアクを抜くためと思い、ゆでこぼして使っていたし、よもぎをそのまま食べようとは思ったことはなかった。にらの甘み、よもぎの香りがプラスされ、ごま油と醤油だけの味付けなのに、何とも言えぬおいしさ!

食べることは命をいただくこと。強い生命力を持ったものを口にし、そのエネルギーをいただく。と書いてあったが、まさにこの野草炒めを食べながらそのエネルギーをびんびん感じた。

祖母の家はフキ屋敷なので、保存食も作れるし、しばらく庭の野草だけで食べていけそうである。

勝手に生えてきてくれて、おいしいなんて、ありがたい!

庭を散策していたら、木の陰になんと祠を見つけた。今まで何度も歩いていたのに全く気づかなかった。

後ろの石垣の上に五輪塔のてっぺんの形の石が積まれてある。

この庭を守る神様がいたようで、うれしくなった。

庭のものをいただく時も、感謝の気持ちを忘れないようにしようと思った。

さて、お彼岸のお墓参りに母の実家の方へ行った時のこと。

そうしたら・・・ここではもっと簡単に野草と共に生きていけるんじゃないかとうらやましく思うほど、野草スポットがわんさかあった。

そんな私に叔父がとっておきのスポットへ連れて行ってくれた。

もはやつくしを踏まずして歩くことは不可能!残念ながらここのつくしは細く胞子が開いた後のものが多かったので、あまりとらなかった。

叔母や母はありすぎて、探す楽しみがないからここのは取らないと贅沢なことを言う。そうしたら次なるスポットへ今度は叔母が案内してくれた。

そこはびっくりするほど、ぶっとい瑞々しいつくしが生えていた。八朔畑の下、フカフカの雑草をかき分けると、立派なつくしがいっぱい!

こんな宝探しのような収穫は楽しい。

正しく理解し、食べ物に向き合うだけで、こんなにも食べることが楽しくそしておいしいと、目からうろこな体験をさせてくれた本でした。(「これを食べれば医者はいらない」「野草の力をいただいて」若杉友子著)

 

 

 

 

 

 

 

 

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