見えない恐ろしいもの
近頃、何においても信用できなくなってしまった。食べ物に関してはもちろん、シャンプーや洗剤、コスメ類の商品なども。
そんな時、母と私はたまたま同じ時期に天然素材の洗剤を購入していた。どちらも驚くほど汚れが落ちる。あまりに楽しくて掃除がとまらなくなるくらい。今まで匂いもきつい強力カビキラーを片手に、ゴム手袋装備で挑んでいた掃除にどうして疑問を持たなかったのか、不思議に思うくらい自然の洗浄力はすごいのだ。私が使ってみたバイオくんが入っている洗剤(有益な酵素・微生物群と松の樹液でできている洗剤:Eco-Branch110)はバイオくんが汚れを分解してくれるので使えば使うほど水もきれいになる。手が荒れることもないので掃除をしていても気持ちがいい。そしてなんと言っても抜群の洗浄力!
合成洗剤に今まで騙されていたよな気分である。 原発だって一緒。3月11日までは何も考えることもなく当たり前のように電気をどうどうと使って暮らしていたんだから。自然エネルギーと共に行きる道の選択肢なんて知らなかった。
そしてやはり、食について。
今、稲に農薬を散布する時期らしい。なので、近辺の田でその気配があると、父や母は風向きも読みつつ洗濯物を取り入れに行ったりする。散歩の途中、犬がいつもの場所で稲の葉を食べていると、その日、そこに農薬を撒かれていたことを思い出し、急いで吐かせようとしたり・・・ あの農薬を撒いている人の姿を見ると父と母の行動にも納得である。
姿・形の美しい野菜達がどのように作られているのか、知るべきである。
私はスウェーデンのスーパーマーケットに行った時にはじめてこの事実に気づくことができた。なんとなくどこかに日本の食はどこよりも安全だろう・・・なんて思っていた自分に驚いた。スウェーデンではほとんどの食品にオーガニック食品がある。ベーキングパウダーやトマト缶であろうが、オーガニックを取るかそれとも少し値段の安い、そうでないものを取るか、選択肢があるのだ。日本は?って聞かれた時、そんな表示は全くないなあ・・・ということは全部安全なのではないか・・・なんてまだ思いたい自分がいた。そういえば、無農薬で育てている実家の父から送られてくる野菜を食べると東京のスーパーで買う野菜は全く味がないと感じていたのを思い出した。
無農薬の方がよっぽどおいしいのに、ああやってこの時期には農薬を撒いて・・・としきたりのようにそれが成されて、疑いもなく買って食べている私達はやっぱり何かに騙されているのではないか。効率、お金のためか、はたまた健康か。というとこれも原発問題と一緒のような課題である。
あらゆるところに見えない恐ろしいものが潜んでいる。
自給自足を目指しつつも、正しい目でモノを判断し、またそれを選択することができる世の中になってほしいと願うこの頃である。